いつも見上げる星空が、

何故だか今日は特別に見えた。




それは、きっと……
































望遠鏡を片手に抱え、急いで丘を駆け上がる。

白い息がふわふわと目の前を横切って。




「…?」




やっとついた丘の頂、その真ん中に人影が見えた。




その人の邪魔にならないように、離れたところで三脚を広げた。







そうしていると、何かの音が聞こえてきた。



ふと横に顔をやると、さっきの人がギターを弾いているらしい。

時々混じる英語らしい歌詞が、何故だか心地よくて。




そのメロディに耳を傾けつつ、準備の終わった望遠鏡を覗き込んだ。




「わぁ…!」




その光景に思わず感嘆の声をあげると、メロディが止み人影がこちらを向いた。


その人は何故か目をバンダナらしきもので隠していたけれど、口元から明らかに怪訝そう
なのが伺えた。


何だか気まずくなって、思わず目を逸らした。





でもその瞬間、ぱっとある考えが浮かんだ。


突然こんな考えが思いついた理由もわからず、でもそうしなきゃいけないと、

妙な使命感の様なモノがわいていて。





勇気をだして、振り返った。




「ねぇ…っ」


「…?」


「これ…見てみない?綺麗だから…」




ギターケースを持ち、帰ろうとしていた所を呼び止めていた。



するとその人は、こちらを振り返り近付いて来てくれた。


薄い紫色の長い髪、身長は自分より少し高いみたい。


そして望遠鏡へ近付き、そっと覗き込んでいた。





その瞬間に押し上げたバンダナの下から一瞬目が見えて。



その瞬間、心があったかくなるような不思議な感覚になった。





「ね、キレイでしょ」




こくん、とひとつ頷いた。




「また…見に来てくれる?」




帰ろうと歩いていく背中に、そう問い掛けてみたら、

振り返りはしなかったけれど、それでも手を振ってくれた。





















そして自分一人になった星空の下、

いつもと同じシチュエーション。



でも今は、今までにないくらい心が暖かくて。












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Dソラバンザーイ\(^o^)/
2人の出会いをノリでがっつり書き上げてみました。

…でも相変わらず駄文だなオイ^_^;

これからこの2人のほのぼの仲良し感を出していけたらいいな、と思います。


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